昔いたゲーセンの話

僕が学生時代に行ってたゲーセンの話。

高校2年生の頃に初めてbemaniに触れました。一気にハマりこれは面白いとめちゃくちゃやりたかったにも関わらず田舎だったため全然触れる機会もありませんでした。

そんなある時、自分が好きなバンドのライブが仙台で行われると聞き、少ないお小遣いの中から交通費とチケット代を捻出し仙台に向かいました。
地方都市とはいえ、自分の住んでいるところとは雲泥の差の都会が広がっていたのを覚えています。
無事ライブが終わったものの、宿のアテをあまり深く考えてなく「北の方にネカフェとゲームセンターが併設されてる施設がある」という情報だけを頼りに地下鉄でそこへ向かいました。

そこが「宝島 台原店」という店でした。

街中とは一変して田舎、坂と国道と森と家しかないような場所に放り出され、不安になりつつも地図を頼りに宝島へ向かいました。

そこは、1階が西友、2階がゲームセンター、ネカフェ、3階がボーリングの最強のラインナップの施設でした(しかも全て24時間営業!)

音ゲーコーナーは全機種が揃っており、ネカフェはドリンクとPCが有料だったけど漫画はタダ!

今までまともなゲーセンを見たことがなかった僕は、あまりの凄さに腰を抜かしました。
とはいえ、ライブの物販でなけなしのお金を使い果たしてしまった僕は、ちまちまと手持ちのお金と相談しながら漫画とゲームコーナーを行ったり来たりしてこの素晴らしい空間を楽しみました。

早朝、眠い目をこすりつつ帰りのバスに乗り、またあのゲームセンターに来たいと思いつつ仙台を後にしました。

そして月日は流れ、僕も高校を卒業し仙台へ進学しました。
部屋も決め、初めての一人暮らしが始まりました。
そして宝島は… 僕の家から自転車で10分で行ける距離にありました。

・金曜の夜に宝島へ行き、下の西友で飲み物を調達して宝島で土朝までゲーセン
・24時間開いてるから新作稼動日に朝から稼働待ちに並ぶ
・学校帰りにゲーセンに行って終わったあとに西友に寄って夜ご飯を買う
・ゲーセンで時間調整して半額惣菜を狙う
etc…

「24時間開いている」「遊ぶと買い物が1箇所で完結」の2つが本当に強くて本当に素晴らしい場所でした。

とはいえそんな日々もいつかは終わるもの。僕も学校を卒業し少しの間仙台を離れました。まあ就職でまた仙台に戻っては来たんですけど学生の頃ほど近くもなく、仕事もあったのであまり行けませんでした。

そんな日々を過ごしてた頃、2011年3月11日の地震が発生しました。

地震について深くは書きませんが、僕自身色々とあったものの街中に居た為特に怪我もなく無事でした。
しかし、宝島を始めとした宮城県のいくつかのゲームセンターは地震津波の影響で閉店を余儀なくされ、消えてしまいました。

自分が好きだったゲームセンターの最後に立ち会えなかったのは悲しかったし、自分の青春の1ページだった場所がもう無いと思うと寂しいです。

どこかのタイミングで自分の記憶を文章として残して置きたかったので、これを機会に書いてみました。
こんなゲームセンターもあったんだなということで。